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新しい仕事をするにあたっての『必需品』をネットで注文してあったのだが、今日その一部が届いた。
このデジタル時代に、時代をさかのぼった『手帳』を買ったのだ。しかも、非常にクラシックなデザインのもの。 で、色は Red 。 「もう歳だから、黒では地味すぎるような気がしたんだよね」と同居人に言うと、「ウンウン」とうなずいていた。 歳になってから地味なものを身につけると、余計に老けて見えると実感するというのも、ちょっと悲しかったりするが・・・ ネットで注文したので、実物の色が安っぽい赤だったらどうしようと、一抹の不安はあったものの、まあ、その時には汚せばいいか・・・と思ってしまうところが、やはり他の人と違うと言われるところなんだよねと笑われつつ、荷物を開けてみた。 悪くない色だった。 下品な赤じゃなくてよかった(笑) 「書いて覚える」時代に育ったので、いまだにそのクセが抜けず、どこかに書き記してさえあれば、書いた内容を全て覚えていなくても、まだ何処に書いてあるかは覚えていられる。 そんなギアを手に入れ、中身をセットした後、「そうだっ!GPに定期検診に行っておかなくちゃ・・・」と思い出し、いつもの家庭医に電話した。 私の家庭医はインド人である。けれども、最近はそこで働いている他の医者に診てもらうことが多くなった。 今日はイングランドから来たというドクターで、このドクターは薬の説明書きまでプリントアウトして持たせてくれるという丁寧さだった。 受付の女性はインド人。もう長年そこで働いているので、顔見知りになって、時々どうしても「その時間にしか行けない」という私の頼みを聞いてくれて、「わかった。ダブルブッキングしておくから、その時間に来ていいよ」と言ってくれる(笑) 今日は診察料$15.00を支払うのに$20.00出したら、「$5.00持ってる?」と聞くので、あいにく持っていないと言うと、「おつりが無いから、$5.00は今度診察に来た時に差し引くことにしていい?領収書に書いておくからね。これ、今度来た時に見せてね」と・・・ 私はこういう融通のつけ方が好きである。 こんなことに一々目くじらを立てていたら、きっとこの国ではやって行けないだろう。 NZの医療システムは、日本と比べるとかなり変わっている。 この国には「社会保険」も「国民保険」というものもない。個人で一般の保険会社の保険に入っている人はけっこういるだろうが、基本的に、この国に永住する権利を持つ者は公立の医療機関にかかった場合の費用は全額免除で、通院のみならず、入院及び手術料、またそれに付随する食事代、ベッド使用料等々、全てが無料だとのこと。 けれども、公立の総合病院にかかるためには、最初GPと呼ばれる家庭医の診察を受け、紹介状を書いてもらわないとならない。(直接公立の総合病院を受診することはできない) そこで、いわゆる『町医者』にかかることになるのだが、GPの診察料というのは、医者によってまちまちで、一回の診察に$60.00かかるところもあれば、$10.00というところもある。(どこのGPでも検査、処置等に関係無く、診察料は一律だと聞いているが、確認は取っていない。私のGPは、病院に入ってすぐに受付で$15.00の一律料金を支払うことになっている。診察はその後行われる) この料金の差は、そのGPがある場所の地価と関係していて、裕福な人々が住む『お高い地域』にあるGPは診察料を高く取り、貧しいと言われている地域にあるGPは安い。 GPでは簡単な尿検査はできるものの、レントゲンを撮ったり血液検査はせず、そういうものは専門の機関に行かなくてはならないが、それらの検査は地域に関係無くどこでも無料である。 あっちに行ったり、こっちに行ったりで面倒だなと最初は思ったが、それでもそれらに全くお金が掛からないのは嬉しい限りだ。 また、驚くべき事に、処方箋薬の値段も違う。 これも、『お高い地域』にある薬局と、そうでない地域にある薬局では目が飛び出るほどの差があり、長くこちらに住んでいるシャロンやアンジーも、私が気付くまで10年以上知らないままでいて、高い薬代を払い続けていたらしい。 GPの診察料も、薬局で買う薬にも、政府の補助があり、その補助が貧しい地域には多く支給され、お高い地域には少ないので、このような差が生じるのだそうだ。 この実態を知った日本人他数カ国の人々は、「何でそんなに不公平なやり方をしているの!」と怒るのだが、果たしてそれは本当に不公平なのだろうか? 全てを『同じ』にする事が『公平』だと言い切れるだろうか? 一生懸命に働いても「高給取り」になる人ばかりではない。 高級車に乗り、地価の高い所に家を持ち、安定した暮らしを保証されている人ばかりが、満足な医療を受けられるなんて、おかしいじゃないか! どこぞの国では働けなくなった老人から医療費を取るようになった。 惨いとしか言いようがない。 年金を少しでも回収しようという魂胆なのか?と疑いたくなる。 この国にはまだ『愛』というものがある。 何がフェアで、何がアンフェアかをわかっている人が多いというのは素晴らしい事だと思った。
by kiwidinok
| 2009-09-28 19:02
| 海外生活
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